授乳婦 安全性 参考文献 アメリカ小児科学会
精神神経系に作用する薬剤は、乳汁中への移行量は少ないものが多いが、半減期が長いものもあり、乳児の血中に検出される事がある。児は代謝能力が低いので、半減期の長い薬剤は蓄積される懸念がある。
AAP分類の説明→→(授乳婦に対する薬剤の安全性について参考となる文献は? )
一般名(代表的な商品名)→報告された、または可能性のある影響
抗不安薬
アルプラゾラム(コンスタン、ソラナックス)→なし
クアゼパム(ドラール)→なし
ジアゼパム(ホリゾン、セルシン)→なし
プラゼパム(セダプラン)→なし
ペルフェナジン(ピーゼットシー)→なし
ミタゾラム(ドルミカム)→ −
ロラゼパム(ワイパックス)→なし
Temazepam(日本未発売)→ −
抗うつ剤
アミトリプチリン(トリプタノール)→なし
アモキサピン(アモキサン)→なし
Bupropion(日本未発売)→なし
イミプラミン(トフラニール)→なし
クロミプラミン(アナフラニール)→なし
セルトラリン(ジェイゾロフト)→なし
トラゾドン(デジレル、レスリン)→なし
Dothiepin(日本未発売)→なし
Doxepin(日本未発売)→なし
Fluoxetine(日本未発売)→腹痛、易刺激性、哺乳・睡眠障害、体重増加の遅れ
ノルトリプチリン(ノリトレン)→なし
パロキセチン(パキシル)→なし
フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)→ −
抗精神病薬
クロルプロマジン(コントミン、ウインタミン)→母親の乳汁漏出、乳児の傾眠嗜眠、発達遅滞
Chlorprothixene(日本未発売)→なし
Clozapine(日本未発売)→なし
トリフロペラジン(トリフロペラジン)→なし
Mesoridazine(日本未発売)→なし
ハロペリドール(セレネース)→発達遅滞
その他
アミオダロン(アンカロン)→可能性:甲状腺機能低下
クロファジミン(ランプレン)→可能性:母乳中へ高率に移行、皮膚色素沈着
クロラムフェニコール(クロロマイセチン)→可能性:骨髄抑制
Lamotrigine(日本未発売)→可能性:乳児の血中濃度が治療域
チニダゾール(ハイシジン)(ハイシジン)→メトロニダゾール参照
メトクロプラミド(プリンペラン)→なし
メトロニダゾール(フラジール)→In vitro突然変異原
参考文献
American Academy of Pediatrics Committee on Drugs.The Transfer of Drugs and Other Chemicals Into Human Milk.Pediatrics108(3):776-789,2001.
中島研:授乳と薬.医薬ジャーナル,43,2889-2894(2007)